表題にある2階から卵を割らずに落とす方法という本を読んでみた記録。
科学技術史を扱った本なのだが、子供向けのかなり平易にかかれていて、説明の後に簡単にできる実験も紹介されているのが本書の特徴。
私は科学を紹介するデモンストレーション的な実験も好きなのだが、そういったもののヒントになるかもと思って読んでみた。
そういう意味ではあまり狙い通りではなかったのだが、気になったところをメモしておく。
本書の特徴として科学技術の歴史を感じられるように到達された、実現された年代順にならんでおり、
一番最初は紀元前200万年前から始まり、最後は2008年でおわるというというところ。
なんでこのチョイスなんだろうと思うところが多い選出もあるのだが、おおむね人類の科学史技術史の一部が通読できるようになっている。
上でも書いたように簡単な実験も付記されていて、子供向けの科学の本といった感じである。
装丁とデザイン、絵はかっこいい感じで良い。
以下個人的に気になったところをメモしていく。
- 3500BC 車輪の発明
シュメール人(シュメール - Wikipedia)によって車輪が発明された。もともと器を作るためのろくろが元になって車輪として使われるようになったというのは興味深い。シュメール人というのは様々なものを発明しているのだと・・・鉄だけでなかった。鉄についても科学技術史に掲載される話である。あと目が怖いことで有名。
インドでは法輪やチャクラが車輪のようにしてあらわされるが、これと車輪の関係性はあるのだろうか。wikipediaなどだと武器がもととは書いてあるが。
あと調べていたら面白い記事を見つけたのでメモ代わりに。
toyokeizai.net
- 330BC 地球は丸い
良く知られた事実として古代ギリシャでは地球が球体であることが知られていた。その考えが失われて地球は平らであるという考えが長く信じられたという話がある。
アリストテレスは星座が位置によって見える角度が変化すること。また月食において見える地球のおとす影が円形であることから地球は球であると主張。
アリストテレスからおよそ100年後にエラトステネスが夏至の日の影の長さから地球の円周を計算。という話が載っている。
古代ギリシャの哲学がすごかったのはもちろんだが、古代ギリシャの哲学者の時系列は覚えられないといつも思ってしまう。古代ギリシャ史とかあまり見かけないよね。ローマ史ぐらいからは本がよくある印象だけど。エラトステネスが第2のプラトンと呼ばれたとか、アルキメデスの友人であったらしいのでそのあたりの時系列もうかがえる。
ja.wikipedia.org
- AD132 張衡の地動儀
いまいち聞き馴染みのない話である。地動儀を地震を予知といって紹介しているのだが、予知なのだろうか。wikipediaでは地震計と書いてあるのでそれでは予知ではない。なぜこの話を差し込んだのだろうと疑問に思う内容。
張衡 (科学者) - Wikipedia
地動儀 - Wikipedia
このあたりは自然哲学の発展、近代科学の発展の歴史の出発点として重要な年代であろう。17世紀科学革命を少し調べて追加をしてみた。
科学革命 - Wikipedia
AD1445ごろ グーテンベルグの活版印刷ヨハネス・グーテンベルク - Wikipedia
AD1543 コペルニクスニコラウス・コペルニクス - Wikipediaの天球の回転について天球の回転について - Wikipedia出版
AD1610 ガリレオ=ガリレイ、星界の報告星界の報告 - Wikipediaを発表
AD1627 ケプラーのルドルフ表ヨハネス・ケプラー - Wikipediaルドルフ表 - Wikipedia
AD1637 ルネ・デカルト 方法序説を出版方法序説 - Wikipedia
AD1653 ガリレオ=ガリレイ、天文対話を発表。天文対話 - Wikipedia
AD1687 ニュートンがプリンキピア(自然哲学の数学的原理)を発表
- AD1752 ベンジャミン・フランクリンによる雷が電荷によることを確かめた実験
この実験エピソードは有名なので当然知っていたが、このエピソードが嘘であると一定数に思われているということは初めて知った。思えば危険すぎる実験であり、(危険であると知る由がどれだけあったかわからないが)運よく成功裡に終わっただけの実験であろう。
ja.wikipedia.org
ここからはかなり技術史的な様相を示し始めるところも多い